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民間で立ち上がったことのいいところは、実は4月に立ち上がったばかりなのに定例会の一部を臨時総会にして、会則を一部変更するということも簡単にやってしまいます。それは来年を待たなくても私達自身が使いやすいように、例えば助け合いや学びにおいても気がついた人が提案をして変えていくことが可能なのです。
行政の人達とのつながりも全然ないわけではなく、ただお金が欲しいとは思いませんし、直接的な手助けも欲しいと思いません。私達が民間で出来ることをできるかぎりやってみましょうということで、会報を毎月作って市の福祉課や社協には私たちの活動が分かるように送ってはいますが、具体的に何をしてくださいということはしていません。今は、いい挨拶ができる関係が良いと思っております。多々課題はありますが今の活動はこういったことです。

 

長倉 どうもありがとうございました。200時間のケアをすでに行っているというのを聞いて感心いたしました。
ここでアナ・ミヤレスさんに一言アドバイスを頂きたいと思います。今までのいろいろなボランティア活動のなかでPRする、マネージメント、人を集める等は、日本のボランティア活動だと違和感があるというか、今までのボランティアというのは美しいものであるというイメージからすると、マネージメントをしなくてはいけないという新しい動きが出てきているように思います。ここに居るフィールドの代表者の意見を踏まえて、アナ・ミヤレスさんのほうからアドバイスをお願いします。

 

●成功するボランティアサービスの運営

 

アナ・ミヤレス
皆さんの話を聞いていまして、稲葉さんが話されたように、ボランティア団体の中での規則はできるだけシンプルに、それからしなやかにその時その時で変えられるようにフレキシブルにしておくことが大切なことだと思います。
それからリクルートをする、先程需要と供給のバランスの問題が出ておりましたが、常にボランティアする人達をいろいろなところで探すことが大切だと思います。決して古いシステムを使って何かをするのではなく、新しいシステムを使うときは新しい考えで作ってほしいと思います。
タイムダラーを取り入れることによるメリットをお話します。タイムダラーは決して普通のボランティアグループではなく、埋もれている人、資産を発掘するものです。というのは、今まで利用者、依存者であった人達が、実はとても大切な資産なのです。その人達にも創造力豊かにプログラムを作ってあげることが重要だと思います。それから見知らぬ人達を友達にする、今まで顔見知りであっても話をしたことがない人達をお互い友人にすることが出来ます。さらに利用者を実際の活動者・プロデューサーにすることができます。そして共同体・コミュニティーの再構築を進めることができます。自分自身がこの地域の一員であるという自覚を持つことができるのです。タイムダラーのボランティアをすることによって、地域活動をする人材が増えタレントバンクも作れます。
自分が役に立っているという健康的な思想・気持ちを持つことにより、実際に健康面で

 

 

 

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